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栄養に関わる血液データ!?TPとALBについて詳しく解説します。

栄養に関わる血液データ!?TPとALBについてトレーナーが詳しく解説します。


こんにちは!

札幌市西区八軒のパーソナルジムRejoiceのトレーナー鳥木です!

 

みなさん血液データに関わるTP(トータルプロテイン)ALB(アルブミン)はご存知ですか?

 

医療関連のお仕事についている方は聞いたことがあると思いますが、一般の方はあまり聞き馴染みがないかと思います。

 

そこで今回は栄養に関わる血液データである、TPとALBについて詳しく解説します。

 

医療資格関連の方も、一般の健康に関わる知識をつけたい方にも必見の内容になっているため、ぜひご覧ください!

 

 

TP、ALBとはなに?


タンパク質の画像

まずはTPとALBがどんなものなのかを知りましょう。

 

・TP(トータルプロテイン・血清総タンパク)

 

TPは血液中に含まれるタンパク質の濃度を指します。

 

血液データの基準値は6.5〜8.2g/dlです。

 

そのため栄養が不足することで自ずと血液中のタンパク質は低下するため、TPの値が下がります。

 

 

また血液中のタンパク質は肝臓で合成されるため、肝臓の機能が弱くなると、TPの値も下がることになります。

 

 

・ALB(アルブミン)

 

アルブミンは全身の血液に含まれるタンパク質の6割近くを締める、中心的なタンパク質です。

 

血液データの基準値は4.1〜5.1g/dlです。

 

アルブミンの働きとしては体中のホルモンや投与した薬剤と結合して、その物質を身体全体に届ける重要な働きをになっています。

 

 

また血管外の水分を血管に引き付ける働きも担っているため、全身の浮腫や血管内の出血時の循環にも関わります。

 

これが異常値になるとどうなる?


TP、ALBが血液内のタンパク質量に関わるものであるということが分かりました。

 

それでは採血を行った時にこれらが異常値となった場合、どのようなことが起こるのでしょうか?

 

・TPとALBが2つとも低値の場合

 

これら2つが低値だった場合は低栄養が考えられます。

 

低栄養の画像

 

また上述のように肝臓はタンパク質の合成に大きく関係しているものです。

 

そのため肝硬変や癌などにより肝臓の機能が低下している場合にも、TP、ALBは低下していきます。

 

また腎臓の疾患でも、低下することがあります。「ネフローゼ症候群」という病気になった場合には、尿の中にタンパク質が多く混じって排泄されてしまうため、TP、ALBが低下してしまうことがあります。

 

肝不全の画像
腎不全の画像

 

・TPとALBが2つとも高値の場合

 

この場合は脱水症を疑うケースが多いです。

 

これらアルブミンとグロブリンが血液中に増えることによって、血液中のタンパク質濃度が増えて、血管内に水分が引き付けられて脱水傾向になってしまうことが考えられたり、血管内の水分が少ないために見た目上TP、ALBが増えたように見える場合もあります。

 

 

・TPが高く、ALBが低い場合

 

この場合は血液中のグロブリンの濃度が高まっていることが考えられます。

 

グロブリンとは血液中のタンパク質の30%ほどをしめる、アルブミンの次に量が多いタンパク質です。

 

またグロブリンには様々な種類がありますが、主な働きとしては免疫反応やビタミン、ホルモンなどの運搬などの重要な働きがあります。

 

しかしこれが高いことにより、何らかの感染症を示唆したり、多発性骨髄腫の可能性も出てきます。

 

 

多発性骨髄腫は血液の癌であり、血中のグロブリン量を増加させます。

 

異常値の場合の対処法


・TP、ALBが低値だった場合

 

この場合は栄養を十分に摂取しましょう。また必要であれば栄養指導をつけます。

 

基本的にはタンパク質量を増やしていくことが大切です。

 

厚生労働省が出している1日のタンパク質摂取量の目安としては

 

・男性60g

・女性50g

 

としています。

 

しかしこれは最低限の量であるため、その人の体重に合わせて、積極的に摂取していくと良いでしょう。

 

目安としては普通に生活している場合はタンパク質は1〜1.5g/体重くらい摂取しても問題ありません。

 

ただこの量は経口の食事だけでは取りにくいものでもあるため、プロテインなどの補助食品も有効活用していきましょう。

 

 

プロテインの画像

しかし一つ注意が必要なのは、腎臓や肝臓の疾患がある場合です。

 

 

 

この場合は身体でタンパク質の処理が十分行えない状態のため、医師と相談の上、摂取量を調整していきましょう。

 

 

・TP、ALBが高値だった場合またはTPだけが高値だった場合

 

この場合は上述した、脱水であったり、感染症や多発性骨髄腫の治療を行なっていく必要があります。

 

 

医師の指示に従って対応しましょう。

 

まとめると


 

 

 

・TPは血液中のタンパク質の量を表したもの

 

・ALBは血液中のアルブミンの量を表したもの

 

・アルブミンとは血液中の約60%ほどをしめる、主要なタンパク質である

 

・これらの値が低いと低栄養の可能性や肝臓、腎臓の疾患の可能性が高い

 

・これらの値が高いと脱水の可能性が高い

 

・それぞれの値に合わせた対処法が必要

 

 

 

終わりに


今回は全身の栄養状態の指標ともなる、TP、ALBについて学んでいきました!

 

専門職の方も、一般の方も知っておくと栄養についてより理解を深められるかと思います!

 

札幌市西区八軒のパーソナルジムRejoiceでは、医療資格を持ったトレーナーが、根拠に基づいて安全なトレーニングを提供していきます。

 

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